子育て今と昔〜その3〜「抱き癖がつく」はもう古い!赤ちゃんが泣いたらすぐ抱っこしてOK!

Is it true that if you pick up your baby as soon as he or she cries, he or she will become accustomed to being held?

赤ちゃんはすぐに泣くもの。そう分かってはいても「泣いてすぐ抱っこすると抱き癖がつくからやめなさい!」なんて一喝されてしまい、戸惑うパパ、ママはいませんか?
赤ちゃんが泣いたら抱っこしていいの?しちゃいけないの?!
現代のスタンダードに迫ります!

現代は抱き癖は“つかない”がスタンダード!

一昔前までは「赤ちゃんは泣くことで肺が強くなる」とか「泣いたあとのほうが母乳やミルクをよく飲む」とか「抱き癖がつくと抱っこ以外で泣きやまなくなる」などと言われ、赤ちゃんが泣いてもすぐに抱きあげることは推奨されていませんでした。
ですが現代では正反対がスタンダードとなり「赤ちゃんが泣いたら抱っこしてあげましょう」という考え方が一般的になりました。
というのもかつては大家族で家庭のなかに子どもがたくさんいたため、泣いたらすぐ抱っこされることに慣れてしまうと泣くたびに抱っこしなくてはいけなくなる…抱っこしなくても子どもは育つ…なんて言われていた背景があったようです。

赤ちゃんが抱っこから学ぶもの

赤ちゃんが泣いて、大好きなパパ、ママに抱きあげてもらったとき、どんなことを学ぶのでしょうか?

人間関係を育む基礎(=愛着形成)

赤ちゃんが何らかの原因で泣いたら優しく抱きあげてもらえたという経験を積むことで安心感を覚えます。
つまり赤ちゃん自身の要求に応えてもらえたということ。
この要求に応えてもらえた経験を繰り返すことで赤ちゃんとパパ、ママの信頼関係が深まり親子の絆も強くなっていきます。
この親子の絆のことを“愛着形成(アタッチメント)”と呼び、人間関係を育むうえでの重要な土台になります。

安心感

パパ、ママの体温のほどよいぬくもり、柔らかな心音、心地よい揺れはママのお腹のなかを思い出して赤ちゃんは安心します。

リラックス効果

肌と肌が触れ合う抱っこをすると愛情ホルモンともいわれるオキシトシンが分泌されます。
パパ、ママもほっと落ちつく時間が過ごせ、赤ちゃん自身も情緒が安定しリラックスしていきます。
赤ちゃんが不安定なときや眠れないときなども抱っこで落ちつくのはこの効果のおかげでもあります。

脳や感覚の発達

抱っこをすることで赤ちゃんにたくさんの刺激が加わります。
とくに視覚や聴覚が活性化されて、抱っこをしてもらいながら周囲を見たり聞いたりすることで赤ちゃんも学習していきます。
また抱っこの揺れが平衡感覚やバランス感覚の発達にもつながるとも言われています。

たくさん抱っこされた赤ちゃんはどう育つ?

たくさん抱っこをしてもらった赤ちゃんは自分自身の世界を広げていきやすい、積極的な子どもに育つ傾向にあります。
というのも、赤ちゃんの頃に泣いたときにすぐ抱きあげてもらったり、泣いた原因を取り除いてもらえた経験をたくさん積んだことで「何かあったらパパ、ママが来てくれる」と思えるようになります。
そうすると子どもは安心してさまざまなことにチャレンジできます。
上手くできない、失敗しちゃった、怖かった…そんなピンチ!なときに大好きなパパ、ママが駆けつけてくれる、心の安全基地として見守っていてくれるという安心と自信をもつことにつながり、この信頼関係の基礎があることでパパ、ママ以外の人とも良好な関係を築くことができるのです。

泣いている原因はしっかり探ろう

泣いたら抱っこしてもいいとはいえ、赤ちゃんがどんな訴えで泣いたのかまで考えてあげる必要があります。
おむつ、空腹、暑い、寒い、かゆい、痛い、寂しい、遊ぼう、ひま…これらの原因を取り除いてあげることで赤ちゃんの真の要求に応えたことになります。
泣くことしかできない赤ちゃんが何を伝えようとしているのかを見抜くのは、パパ、ママの力の見せどころ。
最初は上手くキャッチしてあげられず、何をしても泣きやまなくてパパ、ママのほうが泣きたくなっちゃう日もあるかもしれません。
毎日たくさん観察して泣き声を聞いているうちに、だんだんと分かるようになってくるから大丈夫!

寝るときだけはちょっと見守るのもアリ

最近“ネントレ”(=ねんねトレーニング)という抱っこをせず、布団で寝っ転がった状態で赤ちゃん自身で眠りにつく練習をしているパパ、ママが増えています。
たしかに抱っこで寝かしつけをすると布団に降ろしたときにかなりの高確率で起きてしまうことも。
抱っこじゃないと眠れないとなるとパパ、ママの睡眠不足や身体への負担も大きくなってしまいます。
そのためできるだけ寝かしつけにかかる介入を減らし、赤ちゃん自身で眠りにつけるようサポートしていくのがネントレですが、このネントレ中だけは赤ちゃんが泣いたときに少し見守ってみるのもよいでしょう。
眠りにつくタイミングや眠りが浅くなったタイミングでグズって小さく泣き始めてしまったとしても、しばらく見守ると赤ちゃんが自分で自分をあやす力が育まれ、自分の力で落ち着いていき眠れることがあります。
これを繰り返すことで夜中に頻繁に目を覚まして細切れ睡眠になりにくくなったり、パパ、ママの寝かしつけの負担が軽くなり家族全体のQOLがあがったりします。

ただしネントレには赤ちゃんの性格や個性、そのときの赤ちゃんの気持ちなども影響し、向き不向きもあります。
無理に練習する必要はないので、我が子に合っているかを見極めるようにしましょう。

まとめ

今日は1日中ずーっと抱っこしかしてない!何もできなかった!と落ち込むパパ、ママもいるかもしれません。
家の片付けができずに散らかったまま1日が終わってしまったかもしれません。
でも1日中ずーっと抱っこをしました!本当にすごいことです!
赤ちゃんの安心のため、これから出会う人たちとよい関係を築ける子どもに育つために抱き癖なんて気にせずたくさん抱っこをしてあげてくださいね!
もちろんパパ、ママの身体も労って、マッサージやストレッチなどで身体をほぐしながら無理のない範囲でスキンシップをとっていきましょう。

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