今日1日はどんな日でしたか?
完璧で、満足で、自慢できる最高な1日?
…きっと子育て中はそんな風に思える日は少なくて、何かに追われ、気づいたら1日が終わっていて、1日を振り返ってみて「子どもに笑顔で接してあげられたかな?」と反省しながら寝顔を見る…なんて毎日かもしれません。
そんな優しくて、正義感の強いパパ、ママへ、読んでいただきたい“詩”を贈ります。
ニュージーランドの詩“Today”
“Today”はニュージーランドの子育て支援施設に作者不明のまま伝わった詩です。
英語圏を中心に広まった詩を日本の詩人である伊藤比呂美さんが“今日”と訳して日本にも広まり、世界中のパパ、ママの背中を押しています。
早速読んでみましょう。
『今日』 作者:不明/訳:伊藤比呂美
今日、わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつは
だんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが
床の上からわたしを見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだとおもう
人に見られたら
なんていわれるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしてたの? とか
わたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした。
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、それはきゅうっと鳴った
わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えた
ほんとにいったい一日何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?
今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことをしていたんだって
そしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ
今日1日、何をしてたの?の問いには自信をもって!
「今日1日、何をしてたの?」と実際に言われてしまったことがあるパパ、ママ、言われたことはないけど自問自答して落ち込んでいるパパ、ママがたくさんいると思います。
…本当に何もしていない、なんてことありますか?
この詩にもあったように、お皿は洗えなくても掃除はできなくても、子どもと触れ合わない日なんてないし、子どものことを忘れてしまう日なんてないですよね。
何か特別なことはできなかったとしても、子どもにとってのパパ、ママでいることを「ちゃーんとやったわけだ」!
だから「今日1日、何をしてたの?」と聞かれたら自信をもって答えられるパパ、ママであってほしいと思います。
それでもうまくいかない日もある
そうは言っても、本当に何もできなくなってしまう日もあるでしょう。
このまま生活を続けていたら子どもの安全が守れなくなってしまうかも…とか、パパ、ママの心が・身体が壊れてしまうかも…とか、前向きな気持ちだけでは乗り越えられない日もあるかもしれません。
そんなときはぜひ周りを頼ってくださいね。
お近くにじーじ、ばーばなど親戚がいる場合は声をかけたり、保育園・幼稚園などに相談してみてもよいでしょう。
他にもかかりつけの病院にヘルプを出したり、緊急時には入院設備のある大きな病院であれば状況に応じて子どもを預かってくれることもあります。
#189 って知っている? 困った時のヘルプの電話番号「いちはやく」
#189(いち早く)という電話番号を知っていますか?
これは児童相談所虐待対応ダイヤルで、かけるとお住まいの近くの管轄の児童相談所に繋がる全国共通の電話番号です。
この電話は24時間365日いつでも繋がりますし、無料でかけることができます。
“児童相談所”とか“虐待”という名前がついているので「悪いことをしてしまっているのでは…?」「ダメな親と思われたらどうしよう?」と不安に思ってしまうかもしれません。
ですが悪いことをしているのではなく、子どもとパパ、ママを守るために協力してくれる子育ての味方なので頭の片隅に置いておいてほしい電話番号です。
思い詰めて限界を迎える前に思い出して!
まとめ
毎日がんばっているパパ、ママ、本当におつかれさま!!
子育ては思うようにいかないことだらけだし、非効率だなと感じることもたくさんあると思います。
でもパパ、ママの笑顔が子どもたちは大好き。
ちょっとくらい上手くいかない日があっても「まぁいっか!」と笑って過ごせるように、心が疲れちゃった日には“Today”を読み返してみてくださいね。
福音館書店よりTodayの単行本も販売されています。
癒されるイラストが我が子の姿と重なって思わずうるっとくるパパ、ママもいるかもしれません。
心のお守りにぴったりな1冊です。
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