離乳食の早い段階で登場する“バナナ”。
皮を剥くだけで手軽…と思いきや、最初のうちは加熱をしなくてはいけないので少し手間に感じませんか?
離乳食においてバナナを加熱する理由や、いつまで続ける必要があるのかをまとめました。
バナナを加熱する理由は3つ
バナナを加熱する大きな理由は3つ。それぞれ見ていきましょう。
① 食中毒のリスクを下げるため
私たちがバナナを生食しても何もないことから、バナナ自体に特定の悪い成分が含まれているわけではありません。
バナナは皮で覆われていることから病原菌の侵入のリスクは極めて低いですが、周りに付着した菌類が調理器具や手を介して移ることは可能性として考えられます。
赤ちゃんは免疫が弱く、離乳食を始めて間もないと消化機能も未熟のため、安心には安心を重ねる、という意味合いからもバナナは加熱が推奨されています。
② 消化しやすくするため
バナナはそのままでも柔らかいくだものですが、それだけでなく加熱するとデンプンが分解されてより消化しやすい形に変化します。
これはりんごなど他のくだものを加熱する理由とも同じです。
③ 柔らかくするため
離乳初期の頃はポタージュやペースト状くらいのトロトロでなめらかな状態にする必要があります。
バナナは加熱すると柔らかくなるため、より調理がしやすくなります。
またバナナは加熱すると甘みも増します。
香りや風味もいい食材のため、そのまま食べるだけでなく他の食材に混ぜたりして食べることもできます。
多くの調味料を使わない離乳初期の頃に出せる貴重な甘みのある食材なので、少し手間はかかりますが取り入れてみましょう。
いつまでバナナの加熱は続けるの?
さまざまな理由によりバナナは加熱すべきと考えられていますが、具体的にいつまで加熱を続けるのかという明確な基準はありません。
離乳中期食(7〜8か月)頃からは体調が安定していたら生でもOKです。
赤ちゃんにとって食べやすい固さや甘さであればそのままあげられますが、バナナの熟れ具合やおなかの調子などと相談しながら提供の仕方を変化させていきましょう。
加熱したらアレルギーは起こらないの?
加熱することでアレルギーを防げるのでは?と思うパパ、ママもいるかもしれませんが、加熱をしてもアレルギーの原因物質を消すことはできません。
バナナは特定原材料等28品目(アレルギーの原因となる可能性のある品目のうち表示が推奨されている食材)に該当しているので、初めて食べるときには平日の日中(午前中がおすすめ)、何かあっても病院の受診ができる時間帯に少量ずつ食べてみましょう。
パパ、ママやきょうだいにバナナアレルギーがあって怖いなどといった理由でバナナの加熱を続ける必要もありません。
アレルギーが確定していない段階では過度に避けなくて大丈夫なので、他の食材と同じようにステップアップしながら取り入れていきましょう。
バナナを食べた後に蕁麻疹、嘔吐、腹痛(不機嫌に泣いている)などの症状がでた場合は、すぐに病院を受診して「バナナを食べたこと」を伝えましょう。
離乳食に向いているのはどんなバナナ?
スーパーでどんなバナナを選ぶとよいでしょうか?
全体的に黄色いバナナ
全体的に黄色く、キズのないバナナを選ぶとよいでしょう。
黄緑の部分があるバナナは固く、甘みが少ないです。
まだ食べごろではなかったバナナは室温に置いておくと追熟して黄色くなりますよ。
黒い斑点のあるバナナ
バナナの黒い斑点はシュガースポットといってちょうどよく熟している証です。
程よくシュガースポットがあるバナナは甘く柔らかく離乳食向きですが、全体が茶色くなってしまっているものは熟れすぎのため離乳食では使えません。
パパ、ママが食べましょう。
太くて短い!まっすぐなバナナ
離乳食に向いているのは太くて短い!まっすぐなバナナです。
吟味して選びましょう。
持ち運ぶときは皮のまま
手軽に食べられるバナナは持ち運びにも便利ですが、持ち運びのときは皮のまま丸ごと持っていきましょう。
事前に切ってしまうと手や包丁などの調理器具についていた雑菌を持ち込むリスクや酸化して茶色くなってしまいます。
まとめ
バナナは少量でもしっかりエネルギーのとれる有能な食材です。
赤ちゃんは本能的に甘みを好む傾向にあるので、早い段階から味に慣れて強い味方にしておきましょう!
つかみ食べの練習や手軽なおやつとしても活用できるので、子どもの発達や年齢に合わせて長〜くお世話になりましょう。

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