赤ちゃんが落ち着く「なでなで」は頭やお腹ではなく、背中!

The back is the part of a baby's body that has a calming effect when stroked.

赤ちゃんがジタバタ落ち着かないとき、パパ、ママはあやしたり、いろいろな工夫をします。
あなたが赤ちゃんをなでるとき、どこをなでますか?
赤ちゃんがなでられて落ち着く仕組みを解明した、面白い研究論文を見つけました。

どうして赤ちゃんはなでると落ち着くの?という疑問を解決した研究

この研究は東邦大学医学部の研究チームが2026年4月に学術誌「Communications Biology」にオンライン先行公開したもので、赤ちゃんはなぜなでられると落ち着くのか?なでられて落ち着くのは生まれもった反応か?という育児における身近な疑問を科学的に証明しました。

研究は0〜2歳の赤ちゃんと母親15組を対象に行われました。
赤ちゃんには無線の小型心電図センサーを装着してもらい、母親は赤ちゃんを抱っこした状態で後頭部・お腹・背中をそれぞれ1分ずつ「なでなで」してもらいました。
なでる前には1分のなでない時間を設け、なでている間も話しかけたり揺らしたりアイコンタクトをとらないよう指示して、極力「なでなで」以外のあやしがないように統一されました。

結果として、後頭部やお腹をなでたときは頭部・下半身の運動量の低下はみられなかった一方で、背中をなでたときは頭部・下半身の運動量が大幅に低下しました。
また、後頭部をなでたときは心拍数が増えて覚醒度が上がりましたが、背中をなでたときは心拍数の変化はありませんでした。
赤ちゃんの背中をしっかりめになでると複数の感覚神経が活性化し、赤ちゃんを落ち着かせる反応がでると考えられました。

なでると落ち着く=生まれつき備わっている?

では「なでなで」すると落ち着くのは生まれつきもっている力なのでしょうか?
ここからはマウスでの実験になります。
母マウスは赤ちゃんマウスを舌でぺろぺろ舐めながら子育てするため、今回の研究では母マウスの舌の代わりに研究者が筆で赤ちゃんマウスをなでて、そのときの筋活動・心拍・脳波を調べました。
筆で背中をなでられた赤ちゃんマウスの筋活動は低下して、心拍数も減りました。
また、脳波もノンレム睡眠のときと同程度のゆっくりした周波になり、入眠が促されると分かりました。

しかし、生まれて間もない頃から母マウスと離れ、ふれあい経験が少ない人口飼育された赤ちゃんマウスは筆で背中をなでても運動量や心拍数が減ったり、入眠促進やストレス緩和はみられませんでした。

これらの研究から、筆で背中をなでられる=母マウスに舐められて落ち着く反応は、生まれつき備わっている反応ではなく、生後早期からのふれあいの経験で育まれた仕組みであることがわかりました。

赤ちゃんとのふれあいがその後の発達に関わる!

これらの研究からわかることは、赤ちゃんは生まれながらにしてなでられたら落ち着くのではなく、生後まもなくからのふれあいを積み重ねることで心地よさを覚え、なでられると落ち着けると学習しているということ。
パパ、ママが日々無意識に行なっている「なでなで」が赤ちゃんを落ち着かせる手段として正しいということが科学的に証明された、ともいえますね。
赤ちゃんとのスキンシップを大切にすることがその後の発達にも大きく関わるため、これまで以上にたっぷりふれあう時間を確保してみることをおすすめします。

そのうえで、より早く赤ちゃんに安らいでもらうためには“背中”をなでなでしてあげるのがよいでしょう。

まとめ

パパ、ママの日々の経験から導き出されていた「なでなで」にもコツがあることが証明され、科学的な根拠のある子育ての1つとなりました。
電車移動中や役所の待ち時間、今夜の寝かしつけなど今すぐ実践できそうですね!

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