子どもの記憶はいつから残っているの?

About childhood memories.

あなたの1番古い記憶は何ですか?何歳頃の出来事を思い出せますか?
妹や弟が生まれた日や家族旅行に行ったときのこと、保育園の運動会など印象的な場面が断片的に思い出されると思いますが、赤ちゃんの頃の記憶がある人はほとんどいないはずです。
どうして子どもの頃の記憶がなくなってしまうのでしょうか?

思い出せないのは“幼児期健忘”のせい

1990年代の初め頃にオーストリアの精神科医であるジークムント・フロイト氏が「生後1年の間に経験する出来事はどんなに豊富であっても誰も思い出すことができない」ことについて議論をし、その不思議な現象のことを“幼児期健忘”と呼びました。
大人であっても過去に経験した記憶が時間とともに薄れていってしまうことはありますが、全く消えてしまって思い出すこともできないなんてことは少ないでしょう。
幼児期健忘が起こる原因は主に2つあるとされています。

① 脳の発達が未熟だから

記憶を形成する役割のある大脳辺縁系の一部である海馬は生後1〜2年までは未熟な状態です。
そのため生まれて数年の間の出来事は思い出せないのではなく、そもそも覚えられていないという説です。
ただし何ひとつ覚えていないということではなく、これまでの研究からは生後3か月で1週間、生後4か月で2週間ほどは記憶が保持されていることがわかっています。
しかし別の研究では赤ちゃんの頃の出来事も記憶しているはずなのに思い出せないように封印している説もあります。
覚えていないのか、覚えているけど思い出せないのか、実際のところはまだよくわかっていないようです。

② エピソード記憶の発達が未熟だから

“エピソード記憶”とは過去に自分が経験した出来事の記憶のことをさし、長期記憶の一種です。
たとえば「保育園からの帰り道に高いところから飛び降りて怪我をした」とか「小学校の入学式の帰りに家族で焼肉を食べた」といった、“いつ”“どこで”“何をした”と芋づる式に思い出せる記憶のことです。
この自分自身についての記憶であるエピソード記憶が発達するのがやや遅く、3歳前後であるといわれています。
脳の8割は3歳までに完成するといわれているため、その未熟な時期に体験した出来事の記憶は後から体験した新しい記憶に埋もれていくとされる説です。

赤ちゃんだって記憶することはできる!

過去の出来事を思い出せないだけであって、赤ちゃんも新しいことを覚えることができます。
生後4か月頃からパパ、ママの顔を覚えはじめ、生後8か月頃には髪型を変えてもパパ、ママを認識できるようになってきます。
1歳頃には「まんま」「わんわん」など意味のある言葉を話すことができるようになってきます。
このように赤ちゃんも新しいことをどんどん覚えることができるし、この頃に覚えたことは大人になってからも忘れることはありませんよね。

つまり、子どもの頃の記憶はなくなってしまったのではなく、たくさんの経験をしていくうちに覚えていたことを探しにくくなった=思い出しにくくなったということになります。

思い出せないかもしれないけど経験は大切!

大きくなって思い出せないなら赤ちゃんの頃に行くお出かけや旅行は無駄な出来事なのでしょうか?
たしかにエピソード記憶が未発達な頃の出来事は、大きくなったときに芋づる式に詳しく思い出せないかもしれません。
しかし大きくなってから思い出せないだけであって、その時その一瞬の出来事はいいことも悪いことも含めて子ども自身の経験として覚えています。
またエピソード記憶が身につく前の1歳半頃でも、きょうだいが生まれた日のことなど子どもにとってもインパクトの大きい出来事は、成長してからも断片的に覚えていることがあります。
子どもにとって何がインパクトのある出来事かは分からないし、その出来事から子どもが何を感じて何を学ぶのかは分かりません。
将来思い出すことができなくても、子どもにとって大切なものが見つかるきっかけになるかもしれないので、些細なことも無駄にはなりません

過去の出来事を思い出してもらいやすい声かけ

いろいろな経験をしたのならば、何か少しでも覚えていてほしいと思うでしょう。
そんなときには「ディズニーランドに行ったよね。」と場所を言うのではなく、「みんなでパレードを見たね。」とか「ミッキーとタッチしたね。」と実際に体験したことを話すほうが記憶を思い出す手がかりになりやすいです。
子どもと一緒に何度も思い出を振り返ることで、印象的な出来事がより濃い思い出となって大切にされ続けるでしょう。

まとめ

子どもの頃の経験は思い出せなくても成長するための大切な土台となったり、人との関わり方や自分自身がどうありたいかを考える基礎になります。
詳しくは覚えていなくても、パパ、ママ、周りの人たちに大切に育てられた感覚はいつまでも忘れることはありません。
たくさんの愛情を注ぎ、何度もその話を語り聞かせてあげましょう。

ちなみにおちゃ先生の古い記憶は、3歳2か月の頃におかあさんといっしょに出演したときの出来事!
パパと一緒にNHKホールに行ったことをよく覚えています。
同じタイミングで妹が生まれたので、収録の前後で産院に行って、みかんを食べ過ぎて病室で吐いたことも覚えています…(苦笑)
よければみなさんの思い出もコメントで教えてくださいね!
コメントはおちゃ先生が承認してから公開されますので、非公開にしてほしいものはその旨もお伝えください。

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